6-7、SONGS

地元からこちらに出てくる時に繰り返し繰り返し見たsiaのAliveのMV。
気付いたら涙がこぼれていて、ちくしょう。と思った。
こっちでは踏ん張って立っていないと何もかもに流されてしまいそうな気がする。
腹に力を込めて、よいしょ!って前を見据えていないと。
駅まで出迎えにきてくれた夫は泣いていたことにすぐに気付いた。
「何を頑張ろうとしているの?何も頑張ることはないよ」と当たり前の口調で言った。
私は何を恐れているのだろう。


怪我にはお気をつけてと言った矢先に火傷をした。油がかかってしまった。
怪我をせずに生きる方法がわからない。


これは地元の写真だ。地元で一番大きなブナ林はひっそりと隣県との境にある。
土は湧き水で湿っていて、ただ静かにブナ林がそこにあった。
あまりにも綺麗すぎて圧倒されてしまって口数が減ってしまった。
このブナ林が百年後もこうして息をしていたらいいとひたすらに願った。



SONGSスペシャルは宇多田ヒカルさんで、
ドキドキしながら見た。
彼女の書く歌詞と、流れるメロディに何度救われてきたかわからない。
だからこそ、ひっそりと息を潜めて見た。
彼女はごく当たり前に孤独を甘受して、何にだって次の瞬間があるとは限らないと言い切り、だからこそ祈ると口にした。
音楽に政治性はまるで感じられず、ただ私とあなたの世界があればいいと言った。
20年、そのスタイルを崩さずにいてくれたから、私は今でもあなたをひたすら追いかけては新譜を聞く時に胸がドキドキしてたまらなくなるのだろう。
15歳の少女が35歳の女性になっているのに、私の中ではいつまでもいつまでも魔法のように彼女はデビュー当時の新鮮さと驚きを持って曲を書きおろす。
10歳で強烈な刺激を受けた私は30歳になった今もその新譜に新鮮に涙を流す。