試し書きだらけのノート

日々のあれこれ。

一対のもの

必要用紙にゴリゴリ記入台で記入しているうちに夫となる人が1人で役所の人に「受理されました、おめでとうございます。」と言われていたらしい。
私はその瞬間、とにかく必要書類をゴリゴリ書いていたので何の感慨もない。
ただ、どうやら、一対のものになったらしい。
それは正式に受理され、私は1人ではなく、一対のものに進化した。

持病が悪化した3月に出してもらった薬で12キロ太ってしまったので残念、とやめたらアカシジアという副作用が出て1日に1万歩以上歩き回ったり、数品おかずを作りまくったり、イライラが止まらなかったりなかなかデンジャラスな日々を送っている。

早く医療機関に相談すべきなのだがまだ肝心の保険証が出来上がらない。
「保険証」、医療費を3割にまで減らしてくれる魔法のカード。
魔法のカードが出来上がったらユニークな医師に泣きつきに行こうと思う。
結構限界である。

入籍と同時に引越しをしたので本当に狂ったようにバタバタしていた。
正直あまりまともな記憶がない。
毎回何かしら役所やらカード会社の書類やらに追われていて、日常があっという間に過ぎてしまった。気付いたら5月が終わる。
ちなみに骨折した部位はアカシジアで歩き回っていたので治っていないと思う。
なんなら別の部位が痛くて、疲労骨折かなって軽く疑っている。


そんなバタついた日々の中でもたまに平和なことを思いつくもので、「そうだ、植え替えをしよう!」なんてやりだしたらとっくに根っこが鉢の底から飛び出しててちょっと待ってくれよ!と緊急手術のように一回り大きな鉢に植え替えた。
今の所無事に元気に生きている。
新たな家にも適応している。鉢にも適応してほしい。

一対のものとなるまでに7年を要した。
7年の中でぼんやりとこの人なのだろうなぁと思っていたが、いざ一対のものとなると「恋人」だった時とは違う感情があまりにも溢れ芽生え、クラクラする。
一対となるのは簡単ではない。
私達はまだ一対もどきだ。
1日を重ねて、数年を重ねて、いつか気付いたら一対のものとなっていたらいいなと思う。
対のものは今も隣で寝返りをうーんと打っては寝ている。
その背中をまじまじと見ては、夫なのか、と思う。

久々に幼馴染と沢山話した。
健康とはなんて尊いのだろうという話だった。
幼馴染は母となってからとても逞しくなった。
「母」という生き物はいつだって生命力に満ち溢れていて、逞しくて、傷だらけだ。
幼馴染が悩んでいることがうまくいけばいいなと思う。

生きるとは戦いだ。
対となるものと荒波を乗り越えよう。
そのためにまず、うまく手を取り合おう。
話はそこから。